スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

めろどら、ま……! 

初夢に、何を見ましたか。管理人は、最低な初夢を見ました。そんな管理人が描くメロドラマ企画、
甘くない・痛い(精神的に)・なんかイルカが病んでるの三拍子でお届けします(最悪!

******
79:冬休み――学園モノ書きさんに100のお題より
******

 夢がこんなにも恐ろしいものだとは。

 ぴくりと身を震わせて、おれは覚醒する。霞む視界。ぼんやりする頭部。何度かまばたきをして、おれは、冬休みの学校、補習という名の登校日、大教室での一斉授業、教師の説明、斜め前の席には幼馴染の悪友・陣内雪比古、右隣には学校一の才女・吉野すみれ、おれは窓際の席、英語の文法、仮定法の項、テキストのLesson5を解いている、そのあいまに居眠りしていた、そういう現実に戻ってくる。
「よく寝ていたな」
 あれだけしっかり寝ておいて、先生に見咎められる前に起きるのは才能だ、と彼女は言った。そのスキルを斜め前に座る男にわけてやったらどうだ、と彼女は軽口を叩き、うるせーよ、と、斜め前の彼はちらりと後ろを向いて言い、そしてすぐにテキストに向き直る。しかし彼女はおれを見たまま、怪訝そうに眉根を寄せた。どうした、と、低い声音。その声に含まれる心配の色をみつけられないほど、彼女とは浅い関係じゃない。
「――いやな夢、見た」
 きっといまおれは、情けないことに疲れた笑顔なのだろう。斜め前の彼には聞こえないような声量で、彼女にだけは聞こえるような声で、おれは言う。
「……顔色悪いよ、大丈夫か?」
「そんなにやばい?」
 訊く前から彼女の答えなんかわかっているくせに、おれの口は、彼女にわざわざ肯定の言葉を吐かせたいのだろうか。彼女の眉間のしわが深くなった。ああ、心配させて、ごめんね。
「相当」
「そっかあ……あのね、すみれちゃん、いなくならないでね、すみれちゃんにいなくなられるとおれ凄く困るから」
「は? どうした、突然」
 うん、たしかに、おれが彼女の立場なら、同じことを思うだろう。この教室は広く、暖房が追い付かないほどで、それゆえあまりに寒くて、彼女の膝にはコンビニの点数キャンペーンで獲得したという赤いチェックのブランケット。きっと彼女はおれの体調不良を心配している。けれど残念ながら、その点は問題ない。寒くても居眠りできるくらい、おれは健康。それなのに、きちんとした受け答えができないのは、なぜかといえば。
 すこし混乱しているだけだ。
 おれが混乱している、なんて、珍しい。と、自分でも思う。だから、その暗示はじぶんで思い込むにもよわよわしい。自分すら騙しきれない調子では、彼女を安心なんてさせられない。これじゃ、だいじょうぶとうそをつくにも足りない。うそをついてもつき通すには言葉が足りない。エンジンスタートに手間取って、うまく言葉が紡げない。ぼんやりする頭がうまく機能していないのが、忌々しい。いつものおれなら、夢なら夢と割り切るだろう。それなのに、さっきの夢のショックが全身を麻痺となって伝っているのがわかる。夢と現実の境界線? どこにあったかな。自分で引いたラインが見えなくて――そんなもの、あったっけ? 思考が、どんどんずれていく。頭は相変わらずぼやぼやとはっきりしない。のに、尾を引く夢の衝撃と混乱している自分ははっきりとわかる。
 正直に、混乱しているのだと告げてみよう。どうせ、いやな夢を見たと告げたあとなのだ。全部吐き出してしまえばいい。
 彼女はそれくらい、かんたんにあしらってくれるだろう。
「いや、すみれちゃんがいなくなる夢見たんだあ。しかもね、すみれちゃん、結構格好いい男の子と一緒でさ、腕なんか組んじゃったりしてさ。それで、笑いながら、コレ旦那、っていって紹介すんの、おれに。何の冗談っと思って、おれ、ぽかーんとしているじゃない。そしたらすみれちゃん、式には来てくれるよねっていうの、嫌だったあー」
 その夢があまりにリアルで、いま、ここにいるおれが、冬休みの学校、補習という名の登校日、大教室での一斉授業、教師の説明、斜め前の席には幼馴染の悪友・陣内雪比古、右隣には学校一の才女・吉野すみれ、そういう現実に存在するおれ、という状況が、夢じゃないとは言い切れないくらい、混乱しているんだ。さっきの夢が――大人になったあなたが、おれ以外の男と並んで歩いて、おれ以外の男に笑いかけて、おれ以外におれしか知らないあなたを晒すだろうなんてそんな夢――所詮夢であったと、現実ではないと、言い切れる要素って? だから、ねえ。口に出しては言わないけれど。
 おれがここにいると、君の隣にいると、教えて?
「――くだらない。たかが夢でしょうが」
 彼女は、そう一蹴した。
「そんな夢を見ている暇があるなら、すこし問題を解く努力をしたらどうだ? あと1分で解答はじめるってよ」
 さりげなく現実的な指摘をして、彼女はまっすぐ前を向いて頬杖をついた。頬杖をついておれを見ないまま、それに、と、さっきより小さな、ほんとうにか細い声で、彼女はおれに言う。

 そんなこといわなくても、どこにもいかないよ。

 聴き取れたのは奇跡。聞き間違いかもしれない。でも、たしかに彼女の声で、きこえた。
 どこにもいかないよ。
 それは、彼女がどこにもいかない、という風にもとれたし、おれが現実のここ以外のどこにもいっていないと、そういう意味にもとれた。彼女がどういう意味で言ったにしろ、すくなくとも、おれにはそういう解釈ができた。
 いまおれたちは高校生で、そんな未来のことなんて考えていない向こう見ずな部分があって、未来と将来の境目すらもあやふやで、それでも、やりたいことややらなきゃいけないことはたくさんあって、それが未来とか将来とかそういうものにつながるのだと言われて信じて疑って。その現実はたとえば冬休みの学校、補習という名の登校日、大教室での一斉授業、教師の説明、斜め前の席には幼馴染の悪友・陣内雪比古、右隣には学校一の才女・吉野すみれ、というような現実に象徴されている。

 夢がこんなにも、おれの世界観を揺るがすような、恐ろしいものだとは思わなかった。
 そして、現実が、こんなにもおれを安心させてくれるものだとは思わなかった。

 何より、彼女が現実の産物でよかったと、心の底から安堵した。

(C)KERO Hasunoha
******
あとがき。

まとまんねえええ!
なんか最低だ私! あとで修正かけたいです! できるなら今かけたい!
勝手にお題にしちゃってごめんよ地下室ーう! 遅筆でダメな子な俺を叱って下さい……。

ちなみに管理人の初夢話と見せかけた愚痴。反転処理済み↓
管理人の初夢、別れて久しい彼の人がでてきました。奴が単体で夢に出てきたのは久しぶりの
ことだったので、ここぞとばかりに甘えてみた節もあり、甘えられた感もあり、ちょっと人に言うには
憚られるようなことをされたり、割と全力で名前叫んだり(夢だけど)、ああもう俺青いわー、ってな
夢だったんですが、起きてから「今のが初夢かよ」と気づいてめちゃくそむなしくなって、鬱りそう
だったのを無理やり怒りに昇華、くすぶる思いはイルカに代弁していただいて。

『思考が、どんどんずれていく』のは、イルカの頭の中じゃなくて、私の頭の中のことだぜ!

******

ブログランキング参加中。
ブログランキングバナー
[ 2009/01/07 23:07 ] 小説系 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://phantomlake.blog58.fc2.com/tb.php/1053-75b0936c


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。