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迷走する私! 

今更二次創作のUPにびくびくしている管理人です。でも勢いとかその場のノリってだいじだとおもう。
改稿しないでUPするのはMだからじゃなくて初心を忘れてないだけだと言い張る。てなわけで……
TOS二次創作ですよ! なまぬるいクラアンで、ただの親子ですよ! ネタばれは考慮しません!

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或る日、吹き抜ける風に思うこと――テイルズオブシンフォニアより
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 とてもとても、すてきなこと。

 それは多分必然であり、またそれはもしかしたら偶然であると思うようになった――否、思えるようになった。元々自分は物事をこんな風に捉える性質(たち)では無かった筈だったから、この変化には若干の戸惑いもあるけれど。それでも人間の寿命などとうに超えて、四千年も生きているのだ。その四千年間に培った分析力は自分でも――自惚れと言ってしまえばそれまでだが――伊達では無かろうと思うし、それでなくとも自分のことは、他の誰よりも把握している自信がある。

『だって、こんなに素敵なことってないわよ?』

 綺麗なソプラノが脳裏を掠めて、かすかな余韻を残していく。紛れも無く、彼女の声だ。かたときも忘れたことの無い、忘れられない、声。――私が、愛した者の声。
 なにか良いことがあると、彼女はいつもそう言った。機嫌が良い時は、それこそ一日に何回も、だ。こちらが呆れるほどに、彼女は『素敵なもの』を見付けるのが得意だった。そうして、彼女がそう感じたもの全てを『素敵』だと言って、世界の全てを愛せるようなひとだった。

「虎牙破斬!」
「甘い」

縦に斬りかかってくる双剣を、バックステップで避ける。ちっ、と舌打ちにも似た音が聞こえた。が、相手はすぐに態勢を立て直し、またしてもこちらに走り込んで来る。直線的で、勢いがある。まさしく、今相手をしている少年の性格そのものといったような戦闘スタイル。かといって、彼が思慮に欠けているかと言えばそうではない。机に座っての勉強は、贔屓目に見たとしても決して良いとは言い難いが、頭の回転は悪くない。向かってくる斬りの攻撃をガードし、刀の払いを受け流す。次の攻撃が来るかと身構えたら、相手は半歩ほど間合いを空け、大地を蹴り上げて

「裂空斬!」
「!」

 此処で対空技を出すなど、予想もしていなかった。一瞬たじろいだが、殆ど条件反射で身を引く。すると、刀の切っ先は寸でのところで私の前髪を掠り、彼は文字通り虚空を舞うこととなった。

「あっ、ちきしょっ……!」
「魔人剣・双牙」

 ばしり、と斬撃を地に走らせる。放たれたひとつ目の衝撃波は、私の目論見通り、着地したばかりの彼に命中した。うわ、と彼は足元のバランスを崩し、ふたつ目の斬撃を無防備に受けた。その衝撃の圧力に負けて、少年は後ろへ倒れ込む。随分と豪快な音が立った。きっと十分に受身を取れなかったのだろう。また立って来るかと思ったが、彼は地面に大の字になったまま動こうとしない。その姿は、一見すると空を眺めているだけのように見えた。

「痛ってー……」
「もう終わりか?」

寝転がった彼の顔を覗き込むと、辺りを一陣の風が吹き抜ける。彼の、自分のそれよりも幾分か茶色の濃い髪の毛が、少しだけ揺れた。

「んー……ちょっと休憩っていうの、ダメ?」
「フ……それも良かろう」

 私は、彼の隣に腰を下ろした。彼もおもむろに上身を起こし、いってー、と言いながら頭をさすっている。受身も取らずにあれだけ派手に倒れたのだ。流血沙汰ではないにしろ、痛くない訳が無い。彼の手の動きを見ると、どうやらコブが出来てしまっているようだった。

「……ファーストエイド」

 そもそも『体力』が減っている訳ではないし、このような怪我に対しての効果は薄いだろうと思いつつ、気休めに術をかける。痛みこそ消えはしないが、気持ちの上では幾分か楽になる。

「ありがとう。く、……じゃなくて……父さん」

 彼はまだ、私を「父さん」と呼ぶのに慣れない感がある。……呼ばれる方も、そんな風に呼ばれるのは十何年振りだから、慣れていないという点では似たようなものだ。
無理をして父親呼ばわりしなくても良いのだぞ、と言ったことがあったが、彼は頑として受け入れなかった。むっとした顔で、『またすぐデリス・カーラーンヘ戻るんだろ。だったら、それまでの間しか面と向かって父親呼ばわり出来ないじゃないか』と言われてしまった。『父さんのこと父さんって呼ばないで、誰を父さんって呼べば良いんだよ』とも。
これは彼なりの親孝行のつもりなのだろうか、と考えてしまった辺り、私は相当な親馬鹿なのかも知れない。

 アンナ。此れは、必然だろうか。それとも、偶然だろうか。
 もう二度と会えないと思っていたのに、私たちは“再会”した。
 世界再生の旅の中で、共に戦うこともあった。
 お互いが敵同士として、剣を交えることもあった。
 今のように、剣術の指南をしてやることもあった。

 そうして世界統合の理想を果たし、今、私たちは“親子”として此処に在る。
 もっとも、こうして穏やかにしていられる時間も、限られてしまっているが。

 アンナ。
 お前はどう思う?
 此れは、必然だろうか? それとも、偶然だろうか?

『どっちでも構わないわ。だって、こんなに素敵なことってないわよ?』

 思い出の中にしかない声を掻き消すように、びゅう、と強い風が吹いた。強くはあったが、決して冷たい風ではなかった。

Fin. (C)KERO Hasunoha 初出:2004/12/14 
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あとがき。
2004年! だよな、私高校生の時だわコレ! 二次創作の処女作でネットに載った第1号。
パニック! - ゲーム攻略・裏技 -さま(当時は「ゲーム攻略・裏技」というサイト名でした)にて投稿。
あんまり深いことは言わない。文が厨っぽいけど未だに厨二病だから仕方ない。

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[ 2009/04/27 00:19 ] 日記 | TB(0) | CM(0)

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