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私はオリジナルでは恋愛モノが書けない。しかし、二次創作ではそこそこそれっぽいのが書ける。
つーわけで、
この記事でジェバンニろうとして失敗した「ロミオとシンデレラ」二次創作がピアプロで
完結したので、こっちにもUpしにきた! そして物語の最長記録更新! 約35,500字ですって!
今までの最長記録(11,300字)を大幅に上回る大作ですよ! 二次創作なのにこの長さ!
ばかじゃないの?私はオリジナル書きだったはずなのに……! いつからこんなことになったの、誰か教えて。
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つーわけで、長すぎるので13個に分割。
多いよ! ……ぜひ
一覧を見て下さい。
カイメイ厨が書いたがくミクっぽいなにかだよ! 需要ない? そんなの知るか!(ぁ
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ロミオとシンデレラ――From a music, "Romeo and Cinderella" by doriko
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1.ここから連れ出して
私のうちは4人家族。青い瞳の優しいパパに、栗色の髪をした料理上手なママ。それに、黄色いセーラー服の似合うかわいい妹がひとり。家族仲は至って健康的。たまにけんかをしたり怒られたりもするけれど、誰かが悲しんでいるときは慰め、誰かが嬉しいときはじぶんのことのように喜び、疲れているときは励まし合う。毎日がとても満たされていて、絵に描いたようなすてきな家族。じぶんたちでも、このうえなく幸せな家族だと自負している。うらやましいでしょう?
でも、16歳の女の子にとっては――そしてたぶん、14歳の女の子にとっても――すこしだけ、スリルが足りない。
だからというわけではないけれど、私は、スリルとスピードに満ち溢れた恋をした。
「もう時間も遅い。あまり遅くなると父上殿が心配するだろう? 送っていこうか?」
「大丈夫よ。それとも、ウチに挨拶に来たいの? きっとママがごちそうでもてなしてくれるわ」
「……それは勘弁願いたいな。父上殿に追い出されるのがオチだろう。しかし、気を付けて帰るのだよ。特に最近は変質者も多いと聞く」
「ふふ、相変わらず心配症ね。でも嬉しい」
そうして軽く彼に笑いかけ、私は立ち上がり姿見の前に立つ。髪は乱れていない、いつものツインテール。制服のリボンの形もいつもどおり。スカートの長さは校則ギリギリだけど、裾にはヨレもシワもない。靴下の長さも左右でそろっている(女子高生にとってはとても重要なポイントだ)。完璧ね。完璧に、『優等生の私』の姿だわ。
後ろから彼が私の通学鞄を手渡してくれる。振り向いて受け取ったら、その長身に抱きすくめられた。洗いざらしのシャツから、洗剤の香りと彼のにおいがした。
「どうしたの?」
「やはり、この部屋から君がいなくなるのは、さみしい」
「何よ、帰るように急かしたのはあなたでしょう」
でも、そのきもちはわかるわ。
私だって、あなたと離れたいわけではないのよ。
私を抱きしめる愛しい彼は、パパのお仕事仲間。ママとも顔見知りで、妹も何度かパパの職場で顔を合わせている。何度かウチにごはんを食べに来たり、一緒に日帰りで遊びに行ったりする、いわゆる家族ぐるみの(といっても、彼は独身だけれど)つきあいというわけだ。
たしかはじめて会ったのは、パパの職場に行ったときだった。彼の話し方は独特だけれど、内容は思慮に富んでいて興味深く、いろいろ話をしているうちに、彼が学校や進路や恋愛なんかの相談にものってくれるといったのだ。連絡先を交換して、メールや電話で連絡を取って、会って話をして、そうしているうちに自然と恋して今に至った。学校と家のあいだにある彼の部屋には、もう通いなれたも同然。男の人に抱きしめられる快感も、じょうずにあまえる仕草も、キスのしかたも、彼のおかげで知ったのだ。
その広い背をぎゅうっと抱きしめると、彼が私を抱きしめる力が強くなる。体にぴりっと痺れるような甘い疼きが走った気がした。
私はすでに連れ出されていたのかも知れない。
私を幸せで退屈な日常から連れ出したのは、紫の髪をした年上のあなた。
To Be Continued...
>>02 (C)KERO Hasunoha
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