スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-)

レインツリーの国! 

ここんとこ真面目にきちんと学校に行ってるのに、日記のネタがないとはこれいかに。書きたいことは
あるんだけどさ。卒論の研究内容とか話したところで面白いのは私だけだってわかってるしさあ。

ということで、今日生協の本屋さんで文庫版をみつけて衝動買いした有川浩の「レインツリーの国」の
感想なんぞしたためようかと思います。有川作品好きだって話は割としてたと思ったんですが、これは
感想書いてなかったはずなので。まあ、感想って言いながら感想を書かないのはいつものことです。
じつは前にハードカバーで読んでるんですよね。つまり今回のは復習なので、いつもの読了記事とは
ちょっと違うかもです。いうなれば第二印象ですよねー。

内容は、おおざっぱにいえばネットで知り合ったひとたちの恋のお話です。主人公は男性。基本的に
こっぱずかしい思考回路の持ち主だけどとにかく懐の深い関西弁男子と、すごく聡明なんだけど若干
卑屈精神が根深い感じのヒロインのふたりが、どんな風にかかわっていくかが大テーマになっている
作品だと思います。……内容だけ書くと、普通の恋愛モノかあって思うんだけどね。

ここから先、決定的なネタばれというようネタばれはないですが、ネタばれ三昧です。
「レインツリーの国」を読みたいなと思った方、未読の方はぜひ本を読んでからどうぞ。
その方がぜったい楽しく読める本です。

******

上記のように内容だけ書くと、ああなんだ普通の恋愛モノかあって思うんですよね。
ええまあただの恋愛モノですよ。この本は、ヒロインが中途失聴者なだけの、ただの恋愛モノでした。

主人公とヒロインのかかわりには、たくさんの「通じない」部分があります。作中にもヒロインが中途
失聴者だから、障害者だから、ディスコミュニケーションに陥る場面がいくつも挿入されています。
でも、「ヒロインが中途失聴者だから」「障害者だから」「とくべつに」ディスコミュニケーションが起きて
いるだけじゃないのです。一度、ヒロインの中途失聴や障害を忘れて読んでみてください。たんに、
「障害者」の恋愛を扱っているわけじゃないことがわかるはずです。
どこにでもいるようなひとたちが、ありふれた諍いで、よくある問答をしているはずです。

初読の時点では、耳の障害を扱った恋愛モノだと紹介したでしょうが、今回の読後感は違いました。
人間同士の、お互いの気の遣い方のお話だと思って読みました。

ちなみに、初読では、ほんとに障害にしか目がいってなかったので、いい感想をもちませんでした。
いうなれば「五体不満足」や、障害者自身が書いた手記を読んだあとと同じようなきもち。
「かわいそうだ」とか「自分は健常者でよかった」とか。
なんという上から目線。これこそ健常者の目線。自分のいる学部、いまの専攻に身を置いていながら
なんという教育成果のなさ。おもわず自己嫌悪してしまいますね。……だから、あとがきで有川さんが
言ってることはたしかなことだと思います。自己嫌悪していくしかないんだ、次こそ気をつけよう。


人間関係におけるディスコミュニケーションの解決っていうのは、たいへんな難題だと思うのですよ。
序盤で、メールやチャットによる「文章」でのやりとりが描かれてます。自分も、顔も見たことない人と
メールしたりチャットしたり(それも一回こっきりとかでなく継続的に)している身なので、ふむうと唸る
部分も多いです。文字だけのコミュニケーションってどうしてもディスが起きやすいと思ってます。
身体性をだいじにしている身としては、もどかしいこともあります。
でも、文字でコミュニケーションするときに、だいじなのは気の遣い方なのだなと思います。
相手への気遣い、文字への気遣い、相手の選んだことばへの気遣い。どんな意味を込めてこの字を
充てたのか。相手はどんなきもちでこの文を綴ったのか。書かれたものの行間を読むのは、じつに
神経の要る作業です。こちらから発信する場合も、じゅうぶんに気を遣わなければなりません。口で
喋って即時訂正・補足ができないものだからなおさら。

だから、この本の主人公は、とても気遣い方をわきまえているなあと思うし、見習わねばならないと
思うわけです。

……といいつつ、私のメールや文章は誤字脱字だらけなんですけどねw
こないだ「むっつり」って打とうとして「むっちり」って打ったとか恥ずかしすぎて言えない!(言った

******

まあそんなこんなで、書き言葉の使い方には気をつけようと改めて思いました、という話。
あと、コミュニケーションを伝達と訳せなくなったのは、たぶん、私にとって益であったと再認識。

コミュニケーションって言葉は、ただ内容の伝達だけじゃなくて、その内容に付加された意味すらも
読みといて、交換し合う高度な作業を言語化したものなんだよー。

[ 2009/11/13 20:56 ] 小説系 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://phantomlake.blog58.fc2.com/tb.php/1508-1ffb490c


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。